搬送ロボットとは?種類8選、メーカー16選を現役技術者が紹介!

2025.09.28

👤「工場内で部品の搬送を自動化したいが、どんなロボットが適しているのかわからない」
👤「搬送ロボットのメーカーはどんな企業があるのか知りたい」

こんな疑問やお悩みをお持ちではありませんか?

本記事ではFA(ファクトリーオートメーション)業界で10年以上働いている筆者が、搬送ロボットについてわかりやすく解説します。

この記事を読むと、搬送ロボットの種類と、それぞれの搬送ロボットの代表的なメーカーがわかります。
一口に搬送といっても、運ぶものや使用場所によって、最適な搬送ロボットは変わります。搬送ロボットの種類や用途を理解することで、自社の搬送工程にはどのロボットが最適か、判断できるでしょう。

また、一部の搬送ロボットについては価格情報も調べました。
大まかな価格感がわかることで、
✅こんな搬送を
✅こんなロボットを使って
✅これくらいの予算で
自動化できそう、という感覚を掴むことができます。

搬送ロボットに興味を持った方や、搬送ロボットを使った自動化を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

搬送ロボットとは

搬送ロボットは、荷物(ワーク)をある工程から次の工程へ運ぶためのロボットです。

工場や物流などの労働現場では、人手不足や生産性を高めたいという背景から、自動化の需要が高まっています。搬送は「物を運ぶ」という比較的自動化しやすい分野ですので、用途別にロボットの商品形態が細分化されています。

三菱UFJリサーチ&コンサルティングの経済レポートによると、「15~54歳の2030年の労働力人口は、人口減少を背景に2017年から237万人減少する」と言われています。

引用:三菱UFJリサーチ&コンサルティング(2018).2030 年までの労働力人口・労働投入量の予測

2024年の労働力人口は6957万人1ですから、13年間でおよそ3%の労働力人口が減っていく見込みとなります。搬送ロボットはこの労働力人口減少を埋めつつ、生産性を上げる役割を果たします。

搬送ロボットの種類8選

搬送ロボットを大きく分類すると、次の8種類が挙げられます。

✅AGV
✅AMR
✅RGV
✅ウエハ搬送ロボット
✅OHT(天井走行式無人搬送車)
✅産業用ロボット
✅リニア搬送システム
✅ドローン

順番に、どんなロボットなのかを見ていきましょう。

AGV

AGV(Automated Guided Vehicle)とは、無人で搬送・運搬をする移動ロボットです。

あらかじめ搬送経路に磁気テープなどのラインを敷いて、AGVがラインに沿って走るという仕組みになっています。

決まった経路上しか走れないという特性はありますが、その分導入はしやすく、さまざまな工場で部品の搬送用ロボットとして使われています。

AMR

AMR(Autonomous Mobile Robot)とは、自分で走行経路を判断して搬送・運搬をする移動ロボットです。

AMRはセンサで常に周囲を監視し、人間が近づいても自分から避けるように動きます。人間と作業エリアを共用したいときや、搬送ルートを頻繁に変えたいという場合に活躍します。

前述したAGVとAMRは、どちらも移動台車の形でよく似ているので、違いが分からない方も多いと思います。下記の記事でAGVとAMRの違いについて解説していますので、あわせてご参考ください。

RGV

RGV(Rail Guided Vehicle)とは、レールに沿って移動し、ワークを搬送するロボットです。

RGVの特徴は、「重量ワークの搬送に強い」「バッテリーが不要」の2点です。

あらかじめ工場内に専用のレールを設置し、その上をRGVが走行する仕組みになっています。レールで車体を支える構造のため、比較的重いワークの搬送にも対応できるのです。

また、レール上に給電システムを設けることで、走行中に電力を供給でき、バッテリーが不要になります。AGVやAMRのようにバッテリーを搭載する必要がなく、バッテリー交換作業や充電の手間を減らすことができます。

ウエハ搬送ロボット

ウエハ搬送ロボット(クリーンロボット)

ウエハ搬送ロボットとは、半導体製造工程において、シリコンウエハを各プロセス装置間で搬送するための専用ロボットです。

シリコンウエハは、パソコンやスマートフォン、家電製品、自動車向けなど、さまざまな電子機器に使われるICチップの原材料です。ウエハはプロセス装置内で何段階にもわたる加工を経て、最終的にCPUやメモリなどの電子部品になります。

近年では、AI分野の拡大や自動運転技術の進化を背景に半導体需要が伸びており、各国で半導体生産能力の強化が進んでいます。このような需要増加にともない、ウエハ搬送ロボットの市場も拡大しています。

ウエハ搬送ロボットは「クリーンロボット」とも呼ばれ、ホコリや異物が極端に少ない環境で動作することが求められます。クリーンルーム内での使用を前提に、動作時に摩耗粉などのチリを出さない設計がなされています。

OHT(天井走行式無人搬送車)

OHTとは「Overhead Hoist Transport」の略で、クリーンルーム内の天井に設置された軌道上を走行する搬送ロボットです。

半導体製造工程では、シリコンウエハが加工途中の状態で「FOUP(フープ)」と呼ばれる専用容器に複数枚まとめて収納されます。

クリーンルーム内の床面は、多数の半導体製造装置で占有されているため、作業スペースが限られます。そこで有効活用されるのが、天井部分の空間です。OHTはこの天井空間を走行ルートとして利用し、FOUPを各装置間へ効率よく搬送する役割を担っています。

産業用ロボット

産業用ロボットも、搬送作業に活用されるロボットのひとつです。特に、ワークの積み上げや積み下ろしといった用途では「パレタイジングロボット」と呼ばれることもあります。

可搬重量(ロボットが持てるワークの重量)は500gの小型クラスから~1t程度の大型モデルまであります。電子部品の小型ワーク搬送から、段ボール箱のパレタイズ作業まで、幅広いシーンで導入されています。

搬送作業で使われる産業用ロボットは、上の写真のような垂直多関節ロボットと呼ばれるアーム形状や、X軸・Y軸・Z軸の直動軸を門型のように配置する直交ロボットと呼ばれるタイプのものがあります。

産業用ロボットの種類については、こちらの記事で解説しています。あわせてご参考ください。

リニア搬送システム

リニア搬送システムとは、リニアモーターの力でワークを高速・高精度に搬送するシステムです。

従来のベルトコンベヤやローラーコンベヤと違い、リニア搬送では「可動子(キャリア)」がそれぞれ独立して動作します。そのため、1つひとつのワークごとに異なる速度やタイミングで制御できるのが特長です。

自動車部品や電子部品の生産ラインで実績があると言われており、多品種少量生産が求められる生産現場での導入が期待されています。

ドローン

ドローンとは、プロペラによって空中を飛行しながら荷物を搬送するロボットです。

中でも一般的なのは、4つのプロペラで安定して飛行する「クアッドコプター」と呼ばれるタイプです。GPSや各種センサを活用し、自動で指定した地点まで荷物を届けることができます。

現在は主に「ラストワンマイル配送」と呼ばれる短距離輸送や、災害時の救援物資搬送といった場面で活用が期待されています。

搬送ロボットメーカー16選

各種類の搬送ロボットの代表的なメーカーを2つずつ厳選して紹介します。

AGVのメーカー①:Swisslog

Swisslogはスイスに本社を置く、AGVの世界的大手メーカーです。同社は2014年に産業用ロボット大手KUKAに買収されています。KUKAの技術力やネットワークを活用し、ロボットと連携したAGVのシステムを提供できることが強みとなっています。

例えば、次の動画はKUKAの産業用ロボットとSwisslogのAGVが連携し、物流e-コマース倉庫の入出庫システムをデモンストレーションしています。

KUKA & Swisslog @ CeMAT Australia 2018

AGVのメーカー②:Geek+

Geek+(ギークプラス)は、中国の北京ギークプラステクノロジーカンパニーリミテッドと日本資本のジョイントベンチャーです。
搬送ロボットEVEというAGVで、特に物流業界において近年急速に存在感が増しています。

同社Webサイト2によれば、倉庫ロボットシステム 棚搬送(AGV)国内市場/2018-2021年において国内シェアナンバーワンのメーカーとなっています。

See Geek+ wide range of robots for automated picking!

AMRのメーカー①:Rapyuta Robotics

Rapyuta Robotics(ラピュタロボティクス)は、スイスのチューリッヒ工科大学からスピンアウトしたスタートアップです。

ロボットの制御技術と人工知能技術に強みがあり、それらを活用したAMRを開発・販売しています。
同社のAMRは物流分野で活用されており、「事務用品通販大手のアスクルなど8社が導入し、生産性は2倍以上に高まった」とのことです3

Rapyuta Robotics – Pick Assist Autonomous Mobile Robot (PA-AMR)

AMRのメーカー②:Hikrobot

Hikrobotは、中国・杭州市に本社を置くAMRメーカーです。同社のAMRは、物流業や製造業の倉庫をターゲットにしたロボットを取り揃えています。ロボット本体に加え、ロボット全体の動きを倉庫のシステムと連携させるロボット制御ソフトウェアも手掛けており、倉庫全体をまとめて制御するソリューションを持っています。

次の動画では、最大12mの高さの棚から荷物を取るロボットと、AMRが地上で荷物を受け取ってから出庫エリアに荷物を運ぶ様子が確認できます。

AMR/STRP Solution/Next-generation T2P solution for higher throughput and maximise storage efficiency

RGVのメーカー①:オカムラ

オカムラは、物流システムのメーカーです。搬送機器においては、RGVのほかにもローラーコンベヤやベルトコンベヤのような製品を手掛けています。

同社のRGVは「パレットトラバーサー」と呼ばれ、最大1,000kgのワークの搬送が可能です。

RGVのメーカー②:Chinoh.Ai

Chinoh.Ai(チノウエーアイ)は、海外のロボットを日本の現場に合わせてカスタマイズして導入するロボットシステムインテグレータ(ロボットSIer)です。

同社は厳密にはロボットメーカーではないのですが、ロボットをユーザーの要望に合わせてシステムにしていく工程は搬送ロボットの運用には必要不可欠ですので、本記事で紹介します。

同社が扱うRGVは倉庫内に格子状に敷かれたレールの上を縦横に走るタイプで、日本各地の自動倉庫での納入実績があります。

RGV (四方向シャトル)とは?

ウエハ搬送ロボットのメーカー①:川崎重工

川崎重工は産業用ロボットの総合メーカーで、垂直多関節ロボットやパラレルリンクロボットなどのロボットも製造しています。

同社は半導体搬送用ロボットにおける大手メーカーで、世界シェアの5割程度を握っていると言われています4
半導体の需要増に伴い、半導体製造装置の市場も拡大傾向です。近年のウエハ搬送ロボットビジネスにとっては追い風となっています。

同社は半導体での搬送自動化のデモを2023年の国際ロボット展で公開しました。
次の動画の0:06ごろから、黒いウエハ搬送ロボットが動いている様子が確認できます。

川崎重工業 半導体工場での搬送自動化 2023国際ロボット展

ウエハ搬送ロボットのメーカー②:安川電機

安川電機は、川崎重工と同様に産業用ロボットにおける総合メーカーです。アーク溶接ロボットや塗装ロボットなど、自動車業界向けのロボットが主力ビジネスになっています。

同社はロボットの駆動源として使われるサーボモータも手掛けており、ロボットを高精度に制御する技術が得意なメーカーです。

次の動画の1:14ごろから、同社のウエハ搬送ロボットの紹介があります。

Yaskawa Europe Technology – Your First Choice for Wafer Automation Solutions

OHTのメーカー①:ダイフク

ダイフクは搬送機器のメーカーで、物流分野をはじめとして様々な業界の搬送システムを手掛けているメーカーです。

搬送・運搬工程は「マテリアルハンドリング」とも言われるのですが、ダイフクはマテリアルハンドリングのサプライヤーで世界No.1の売り上げがあります5(2023年現在)。

ダイフクのOHTは、半導体製造の搬送装置分野で52%のシェアを占めると言われています6。後述する村田機械との2社で、ほぼ市場を独占している状況です。

Automated Material Handling System for Back-end Plant(Semiconductor): Multi-product transportation

OHTのメーカー②:村田機械

村田機械は、ロジスティクス(物流機器)、クリーンFA、工作機械、情報機器、繊維機械の事業セグメントを持つ機械メーカーです。

✅OHTやFOUPストッカーなどのクリーン搬送事業
✅物流システムの自動化を手掛けるロジスティクスシステムインテグレーター
上記の2つが同社の主力事業になっています。

搬送ロボット分野では、OHT以外にも病院内で薬品などを自動搬送する医療向けロボットシステムも手がけています。

同社の採用向け会社紹介の動画に、OHTが紹介されています(動画1:49ごろ)。

【村田機械/採用】事業部紹介4/4 ~クリーンFA事業部編~

産業用ロボットのメーカー①:ファナック

ファナックは、産業用ロボットの総合メーカーとして世界的に知られる企業です。

垂直多関節ロボット、スカラロボット、デルタロボットなど、さまざまなロボット製品群を取りそろえており、自動車業界から電子部品、食品業界まで幅広い分野で導入実績があります。

次の動画はパレタイジングロボットと呼ばれる搬送ロボットのデモです。コンベヤから流れてきた袋物をパレットの上に載せる作業を行っています。

袋物のパレタイジング

産業用ロボットのメーカー②:IAI

IAIは、電動アクチュエータを主力とするFA機器メーカーです。電動アクチュエータをX軸・Y軸・Z軸と3つ組み合わせた直交ロボットを手掛けており、これを搬送ロボットとして提案しています。

2019国際ロボット展 アイエイアイ 直交ロボット

リニア搬送システムのメーカー①:ヤマハ発動機

ヤマハといえば一般の方から見るとバイクメーカーの印象が強く、実際二輪車やRV(レクリエーショナルビークル)などの輸送機器が主力事業です。

実は、同社はFA(ファクトリーオートメーション)機器の事業も行っています。FA機器では、電子部品の実装機(チップマウンター)やスカラロボットのほか、リニア搬送システムなどを取り扱っています。

同社のリニア搬送システムは2025年現在「LCMR2000」「LCM100」という2シリーズの製品展開をしています。

【検査自動化】リニアコンベアで検査時間の最適化と生産性を両立(ヤマハ発動機)

リニア搬送システムのメーカー②:三菱電機

三菱電機はFA機器の大手メーカーで、PLCやFA用ビジョン、配電機器など工場に欠かせない機器を幅広く取り揃えています。

同社は2025年に「リニアトラックシステム」という名前でリニア搬送システムの販売を開始しました。

同社のリニア搬送システムの製品化の経緯は、同社Webサイト内のコラムに詳しく書かれています7。もともとこのカテゴリーの搬送システムは、欧米メーカーが先行していました。国内の製造業からはサポート体制に不安を持っており、国内メーカーの三菱電機の参入が期待されていたようです。

三菱電機が「2023国際ロボット展」で公開した開発中のリニアトラックのデモンストレーション。2024年の発売を予定している。

ドローンのメーカー①:DJI

DJIは、ドローンの最大手メーカーであり、世界シェアは約7割と言われています8。空撮用から始まった同社のドローンですが、現在は点検・測量分野や農業用など多くの分野で使用されています。

同社は2024年に物流ドローンのグローバル販売を開始しました。「DJI FLYCART 30」と呼ばれるこのドローンは、最大40kgの積載量を持ち、無積載時の最大航続距離は28kmとなっています。車両では搬送が難しい山岳や海上、救急救助活動における輸送を想定して設計されています。

日本でも、岡山などでDJI FLYCART 30を使った実証実験が行われています。

【実験】DJI初の物流ドローン、FlyCart 30で物資輸送を実際にやってみました【ニュース風映像】

ドローンのメーカー②:ACSL

ACSLは、純国産・上場の産業ドローンメーカーです。同社のドローンはコンピュータセキュリティーの規格に基づいたセキュリティーの高さをウリにしています。

同社の「AirTruck」は、物流業界のラストワンマイル配送を担うための物流ドローンです。AirTruckによる荷物の配送実証実験が、2023年に行われています9

AirTruck(エアートラック)/ ACSL 2022年日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞受賞ドローン

搬送ロボットの価格

搬送ロボットの価格を見てみましょう。どのロボットにも共通することですが、機能面や可搬重量面で価格帯は大きく異なります。あくまで参考価格としてご覧ください。

AGVの価格

AGVの価格は、シンプルな廉価モデルで約150万円程度からスタートし、ボリュームゾーンは300万円以上のようです。

日刊工業新聞の記事によると、日本電産シンポの価格を抑えたAGVは150万円から、競合品は300万円以上が多いとのことです10

AMRの価格

AMRの価格は、数十万円~1000万円以上とかなり価格帯が広いです。

Preferred Roboticsが開発・製造するAMR「カチャカ」の本体価格は、税込みで228,000円となっています11。このあたりがAMRの下限の価格になりそうです。

一方で、1000万円以上するモデルも存在します。MIR製の「MiR600」という600kg可搬のモデルは98,730ドル(約1420万円)で販売されています12

産業用ロボットの価格

FanucのLR Mate200iD/7L は154万円の中古価格での販売実績があります13。新品で倍くらいとすると300万円~新品価格と推測します。

上記のモデルは可搬重量が7kgなので、可搬重量の大きいモデルだと値段はさらに上がるでしょう。

ドローンの価格

DJIの物流ドローン「DJI FLYCART 30」は、定価:2,371,000円で販売されています14

また、ACSLの物流ドローン「AirTruck」の価格は、消費税抜きで300万円程度とのことです15

ドローンは、空撮用やエントリーモデルならば個人でも手が届く価格で販売されていますが、搬送用になるとゼロが1~2桁多くなりますね。
可搬重量を大きくするためには、バッテリーやモーターは高性能なものが必要です。また、ナビゲーションも精度が必要になる分、コンピュータも高価なものを使っていると考えられます。

システム全体の総費用を考えよう

搬送ロボットを導入する際は、ロボット本体の価格に加え、システム全体にかかる総費用もあらかじめ把握しておくことが大切です。

基本的にロボットは本体を購入・設置してすぐに仕事ができるものではありません。周囲の機械や倉庫システムなどと連携して初めて「搬送を自動化できた」という状態になります。

物流倉庫で働くAMRを例に挙げると、
✅どこの棚に行って荷物を取り、
✅取った荷物をどの出庫エリアに持っていくか
✅荷物を取った結果、その品物の在庫に残りがあるのか
を考えなければいけません。
このため物流倉庫の在庫を管理するWMS(Warehouse Management System)というシステムと連携する必要が出てきます。

ロボット本体の価格以外には、次のような費用が発生します。

・インフラ設置費用(AGVの場合、磁気テープの設置)
・SI(システムインテグレーション)費用
・保守費用(定期メンテナンス、サーバーの保守契約、故障時対応など)

費用はロボットの運用状況によって大きく変わるため、正確な見積もりはメーカーや販売代理店の問い合わせが必要です。

(まとめ)自社に合った自動化のための搬送ロボットを知ろう

本記事では、搬送ロボットの種類ごとの特徴や代表的なメーカー、一部の搬送ロボットのおおよその価格帯について詳しく解説しました。

搬送ロボットと一口にいっても、工場の床を走るAGVやAMR、天井走行型のOHT、空中を移動するドローンまで多様な選択肢があるのが分かったと思います。どのロボットを選ぶべきかは、「どんなものを運ぶのか」「どんな現場環境なのか」によって大きく異なります。

まずは自社の搬送工程にどんな課題があるのかを整理しましょう。その課題を解決するロボットこそが最適な選択肢となります。

また、ロボット本体の価格だけでなく、システムインテグレーション費用や保守費用など、システム全体の総コストもあわせて検討しましょう。最終的にはメーカーや販売代理店に相談し、現場に合わせた正確な見積もりを取ることで現実的な予算が見えてくるでしょう。

この記事が、貴社の搬送自動化の助けになれば幸いです。

  1. 出典:https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/pdf/gaiyou.pdf ↩︎
  2. 出典:株式会社ギークプラス | 物流ロボットで業務効率化を実現 ↩︎
  3. 引用:物流倉庫にロボット導入 作業の様子公開 生産性2倍超に(2022年7月5日) ↩︎
  4. 出典:半導体搬送用ロボットの生産3割増やす川崎重工、部品不足への対応は? ↩︎
  5. 参考:Top 20 materials handling systems suppliers 2023 ↩︎
  6. 出典:経済産業省「半導体・デジタル産業戦略(改定案)↩︎
  7. 参考:Factory Automation The Art of Manufacturing monodukuri 情熱ボイス ↩︎
  8. 出典:ソニーやNTT東の「国産ドローン」 DJI排除は追い風か ↩︎
  9. 出典:国土交通省「(1)レベル4飛行の実現とその後の精度設備状況について↩︎
  10. 出典:ニュースイッチ「日本電産シンポがAGV市場拡大へ一手、廉価版駆動モジュールを発売↩︎
  11. 出典:家庭用自律移動ロボット カチャカ ↩︎
  12. 出典:Allied Automation「Mobile Robots↩︎
  13. 出典:シェアリングファクトリー ↩︎
  14. 出典:LICENCE ONLINE「FlyCart↩︎
  15. 出典:ニュースイッチ「国内初の量産「物流ドローン」、その価格と性能↩︎