図面の寸法「□」の意味と使い方|現役の機械設計者が完全解説!
2026.10.30

図面の中で四角(□)が付いた表記を見たことはないでしょうか。本記事では図面の寸法「□」の意味と具体的な使い方について、10年以上の経験を持つ現役の機械設計者がわかりやすく解説します。
結論、この寸法は「正方形を表す□」と「理論的に正確な寸法」の2つの場合があります。記事では両方の意味と使い方を説明するので、「図面の□は何を意味しているのだろう?」とお悩みの方は必見の内容です。ぜひ、この機会に図面の正しい読み方を学び、図面を扱う業務に活かしてください。
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図面の寸法内の「□」の意味
図面の□の表記は、「正方形を表す□」と「理論的に正確な寸法」の2つの場合があります。それぞれの意味を解説します。
正方形を表す□(かく)
寸法の前に□が付いて「□20」になっていると、その形状は一辺が20mmの正方形であることを示します。使い方としては、下図のように正方形の側面に□付きの記号で表します。
このように寸法に付与して形状を示す記号は「寸法補助記号」と呼びます。

正方形を表す記号は、図が正方形で表されている場合には、 用いないのがよいとされています1。正方形の部分に寸法を記載したければ、下図のように正方形の縦・横にそれぞれ寸法を記入しましょう。

ちなみに、上図に示された細線の「×」は、部品の形そのものではなく「ここは平らな面である」と知らせるための印です。この印によって側面から見た形状が四角柱なのか円柱なのか区別がつきます。
「理論的に正確な寸法」を表す
下の図のように寸法が□で囲まれているものは、「理論的に正確な寸法」を表します。
理論的に正確な寸法とは、幾何公差で「理想の位置・形」を指定する時の基準になる寸法です。
英語ではTED(Theoretically Exact Dimension)と言います。

理論的に正確な寸法には、公差を付けず、寸法や形状のばらつきは幾何公差で管理します。
理論的に正確な寸法の使い方
理論的に正確な寸法の使い方を、具体的に見ていきましょう。
位置度の例
下図の例は、板の端から横方向に10mm、縦方向に10mm穴を開けた時の穴の位置度を規定したものです。10mmを□で囲った寸法は、理論的に正確な寸法が10mmであることを示します。
加工誤差により10mmぴったりに加工するのは現実的ではないので、位置度で許容できる加工誤差(公差)を規定します。

この図面で指定した位置度は、
・データム平面A、B、Cに対して縦10mm、横10mmの位置に穴を開ける
・穴位置の許容誤差は理想的な位置からφ0.05mmの円筒の中にいる
という指示です。

輪郭度の例
輪郭度は、物体の輪郭線が、その理想の形状からどこまでずれて良いかを規定する幾何公差です。
下の図だと、R100は理想の円の半径を示し、輪郭度は0.2で規定されています。

これは、「輪郭線が理想の曲線(円弧R100)からφ0.2の円以内にいなければならない」という意味です。

まとめ:図面の□は「正方形」と「理論的に正確な寸法」の2つ
図面の寸法に出てくる□には、2つの意味があります。
・数値の前に付く□→正方形を表す寸法補助記号
・数値を囲む□→理論的に正確な寸法(TED)。幾何公差の基準になる理想的な値で、公差は付けない
理論的に正確な寸法は、位置度や輪郭度といった幾何公差とセットで使います。寸法の許容ずれ(公差)は幾何公差で管理するのがポイントです。
どちらも製図でよく使いますので、図面を正しく読み書きするための基礎知識として知っておきましょう。
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関連記事
こちらの記事で、Φ・R・Cなどの図面の寸法に付与される記号(寸法補助記号)について解説しました。
- 出典:「JISにもとづく機械設計製図便覧 第11版」 ↩︎

